| 解説 | |
| 「空想の機械達の中の破壊の発明」は、三鷹の森ジブリ美術館の企画展示「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」のために制作された短編アニメーションである。展示場内に設置されたフィルムボックスにおいて上映された。企画展示の終了とともに本作の上映も打ち切られたため、現在は鑑賞することができない。セリフは一切なく、音声はナレーションとBGMと効果音のみである。 「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展」において上映された作品のうち、「空想の空とぶ機械達」が大空への希望や夢という機械の正の側面を表現しているのに対し、本作は破壊や殺戮という負の側面を描いている。かねてから宮崎駿と親交があり、「ふしぎの海のナディア」や「新世紀エヴァンゲリオン」などで知られる庵野秀明が監督を務めた。庵野はメカの造形には定評があり、本作にも巨大な飛行戦艦、潜水艦、地底戦車、砲台、機動歩兵など様々な兵器が登場させている。これらの兵器が破壊を繰り返し、ラストでは核兵器のようなものが登場し、一瞬の閃光の後、見渡す限りの廃墟が広がる。この破壊と廃墟の描写は「新世紀エヴァンゲリオン」を彷彿とさせ、庵野らしい演出である。 抑揚のない事務的なナレーションは陰鬱な世界観を引き立たせ、さらに本作で描かれていることは多かれ少なかれ現実世界でも起こっていることもあり、見る者に虚無感を与える。来場者に夢や希望を抱かせる展示会において、本作はアクセントのような役割を果たしている。 |
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| データ | |
| 公開期間 | 2002/10/02−2004/05/09 |
| 上映時間 | 2分47秒2コマ |
| COPYRIGHT | © 2002 G |
| スタッフ | |
| ナレーション | 平淑恵 |
| 企画 | 宮崎駿 |
| 原作・脚本・監督 | 庵野秀明 |
| 音楽 | 久石譲 |
| プロデューサー | 鈴木敏夫 |
| 制作 | スタジオジブリ |
| 原画 | 山下明彦 |
| 動画検査 | 村田康人 |
| 動画 | 富田浩章 小林幸洋 長部州太 白石亜由美 山浦由加里 佐伯忍 金子由紀江 下平啓介 中里舞 矢野守彦 中西雅美 菅原隆人 谷平久美子 田名部節也 錦見楽 |
| 美術 | 武重洋二 |
| ハーモニー処理 | 高屋法子 |
| 色彩設計・仕上検査 | 三笠修 |
| 色指定補 | 山崎紀代美 |
| スキャン&ペイント | 垣田由紀子 飯島弘志 内田竜司 横山由妃 清水亜紀子 南城久美 斉藤美智子 大蔵芙美乃 桐生春奈 川又史恵 宮地志保美 |
| 撮影監督 | 高橋賢太郎 |
| デジタル撮影 | 那須信司 鳥山将司 佐藤勝史 木村俊也 福島敏行 |
| 特殊効果 | 榊原豊彦 |
| BGスキャン・色調整 | 奥井敦 薮田順二 高橋わたる 田村淳 |
| CG | 片塰満則 軽部優 桝内進 泉津井陽一 |
| 録音演出 | 林和弘 |
| 整音 | 井上秀司 |
| 効果 | 野口透 |
| 録音 | 東京テレビセンター |
| 音響制作 | KiKi |
| 音楽制作 | 稲城和実 |
| AVID編集 | 古城環 |
| ネガ編集 | 瀬山武司 |
| 制作担当 | 渡辺宏行 |
| 制作デスク | 神村篤 望月雄一郎 |
| 制作進行 | 居村健治 齋藤純也 |
| ポスプロ担当 | 津司紀子 |
| 制作協力 | 高橋プロダクション T2 Studio GAINAX アニメTOROTORO 中村プロダクション |
| 現像 | IMAGICA |
| タイミング | 平林弘明 |
| フィルム・レコーディング | 豊谷慎吾 柴田祐男 本間政弘 |
| カラー・マネジメント・システム | 遠藤浩平 |
| GALETTE TM | 山井哲也 |
| フロント業務 | 志村由布子 |
| ラポ・マネジメント | 川又武久 |